【MyBestShot】「今、広島と向き合う」
年々被爆者が減っていく中、これまでのような原爆や戦争の悲惨さを伝えるだけでは不戦を誓った先人たちの思いが後世に届かないと考えます。
なぜ広島は原爆を落とされたのか、日本は他国に何をしたのか、という問題にも向き合うことが不戦の理由の追求につながると思います。「被害」の一面的な理解だけではいけません。アニメ「この世界の片隅に」では、戦争中でも日々のささいなことに喜びを見つけて前向きに生きる女性を描いていました。原爆が投下されるシーンが特に印象的でした。主人公すずの目には原爆が花火が打ち上げられているように映っていました。このような原爆の描き方をする作品を初めて見ました。でも、当時の人の中にはそのように感じた人もいたかもしれません。
原爆ドームが悲劇の象徴という一面的な理解だけで終わらないよう、色々な解釈がされるようあえてドームをぼかしました。
(三井桃子)