第1回 2017年11月 ソウル

 第1回となるフォーラムは韓国・ソウルで開催した。日本から24人の学生、それに実行委員のメンバーなど14人が訪れた。梨花女子大学ジャーナリズムスクールの協力を受け、韓国からも10人あまりの学生が参加した。
 フォーラムでは韓国社会の現状、慰安婦問題を中心にした歴史認識、さらに北朝鮮問題との関係をテーマにソウル市長インタビューや、放送局・新聞社の見学、元慰安婦の方々が暮らすナヌムの家や、板門店を訪れた。ソウル市長へのインタビューは地元メディアでも報道された。参加者には中国からの留学生もいて、アジア3か国の学生たちが毎晩遅くまで意見を交わしあった。

趣意書
参加する皆さんへ
日程

第2回 広島

 8月6日 原爆投下の日から73年。フォーラムに参加した日韓の学生たちは平和式典に参加したあと、韓国人原爆犠牲者の慰霊塔で祈りを捧げた。
 中国新聞社で、地元紙がこの日をどう報道していくのか、編集局での空気を感じ、話を聞いた。また市民にも参加してもらうフォーラムを開催し、平岡元市長や韓国人被爆者の方の体験談に耳を傾けた。ヒロシマ・平和の問題はジャーナリストにとっても原点となる問題だ。日韓の学生たちの熱い話し合いが、毎夜続いた。

実施要項
日程

2019年 第3回 in 沖縄

 沖縄で開かれた第3回フォーラムには、韓国人学生4人を含む計42人が参加した。地元紙の沖縄タイムスと琉球新報の協力を得て編集会議を見学したり、バスツアーで米軍基地や戦跡を巡ったりした。地元記者の案内で普天間や嘉手納を見学し、辺野古では新基地建設に反対して座り込みをしている人たちに話を聞いた。県南部の戦跡は、「平和の礎」「平和祈念資料館」「ひめゆりの塔」「魂魄の塔」などを訪問。ボランティアで戦没者の遺骨発掘を続けている具志堅隆松さんの案内で、糸満市の山林で発掘されたばかりの日本兵とみられる遺骨も目にした。
 沖縄戦には、朝鮮半島から連れてこられた多くの軍夫や慰安婦たちが巻き込まれたが、詳しい実態は今も分かっていない。2006年にようやく建立された慰霊碑を前に、韓国人学生たちは複雑な思いを抱いたはずだ。学生たちは男女別のコテージで寝泊まりし、酒を呑みながら夜中まで、日韓の政治情勢や歴史について熱く議論を交わしていた。

(2019年2月15~18日)

日程
募集要項

2019年 第4回 in 光州・ソウル

 第4回フォーラムは、韓国の軍事政権が市民を弾圧した「光州事件」の記念式典に日程を合わせて、ソウルと光州を訪れた。記者を目指す日本の大学4年生にとっては、就職活動まっただ中の厳しい時期だったにもかかわらず、日本側から約40人が参加した。
 光州では、記念式典で文在寅大統領の演説に耳を傾け、銃弾に倒れた市民らが眠る墓碑に手を合わせ、当時を知る証言者の話に聞き入った。ソウルでは、かつての韓国中央情報部(KCIA)の建物だったユースホステルに宿泊。民主化運動に参加した男子学生が過酷な取り調べで死亡した、1987年の拷問死事件の現場を見学した。軍事政権による言論弾圧と闘った元東亜日報記者の李富栄氏の講演を聞き、市民の出資で創刊された新聞「ハンギョレ」の社屋を訪問した。
 参加者の中には、就活の面接を終えた後、新幹線で名古屋に移動してソウル行きの便に飛び乗った学生も。「同じ志を持つ友人と語り合う機会を逃したくなかった」と話していた。

(2019年5月16~20日)

みどころ
募集要項
予定表

2020年 第5回 in 九州 筑豊・水俣

 「九州と朝鮮半島は近い。お互いの歴史を知ることが理解の一歩です」
 今回のフォーラムを企画した実行委員が、学生たちに語りかけた。
 九州には炭鉱の人々、朝鮮半島から来たり、連行されて働いた人々、水俣病で苦しむ人々、・・そうした人たちの姿を追い続けた上野英信、林えいだい、石牟礼道子、といった「記録作家」がいた。その人たちの記録した地を訪れた。かつて基幹産業として栄えた炭鉱の跡地、水俣病が起きた穏やかな不知火の海。学生たちは何を見、心に刻んだのだろうか。

日程表ならびに参加費の詳細
趣意書・実施要項

2020年 第6回 オンラインフォーラム 東京・ソウル

 コロナ禍のもと、今回は東京とソウルをオンラインで結んで両国のメディア事情を考えるシンポジウムを開催した。日韓合わせて30人の学生が、会場に集まった。韓国の独立系ネットメディア・ニュース打破のチェ・スンホさんがソウルから講演、画面を通してジャーナリズムの重要性と、ジャーナリストの覚悟を訴えた。またメディア事情について日韓双方の学生が報告を行い、日本の学生はネットメディアの新しい動きを映像リポートで伝えた。そこでは新聞や放送、ネットといった媒体の違いが問題なのではなく、ジャーナリストとしてきちんと事実を伝えていくことが必要ではないかと、ジャーナリストの卵たちが提起した。

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